第15回日本不安症学会学術大会

会長挨拶

顔写真

第15回日本不安症学会学術大会

大会長 井上 猛

(東京医科大学 精神医学分野 主任教授)

テーマ「人生における不安の病理を見つめなおす」

このたび第15回日本不安症学会学術大会を開催させていただくにあたり、ご挨拶申しあげます。

今回のテーマは「人生における不安の病理を見つめなおす」といたしました。生まれてからの長い人生の中で、人々は様々な病気に罹患し、小児期の養育、虐待、いじめ、大人になってからのハラスメントなどを経験し、様々なストレスにさらされます。このような環境要因と遺伝や生来の素因(パーソナリティ特性など)などの個人的な要因が複雑に相互作用しながら個人に影響して、不安症などの精神疾患をかたちづくってゆきます。例えば、2020年から世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染流行は単なるウィルス感染だけでなく、個人や家庭や社会に影響を与えて、不安、うつなどの精神症状、精神疾患に複雑な影響を与えますが、影響の大きさは個人的な素因によって異なると思われます。誕生以来の人生の中で不安の病理を見つめなおして、個々の事例に関する深い洞察と実証的な調査研究により不安症関連精神疾患と不安についての診断、治療、対策を考えていくことが今求められていると思います。

医師、研究者、保健師、看護師、心理職、精神保健福祉士、産業や教育の専門職など様々な領域の会員が参集する本学会において、様々な領域や観点から不安を研究することにより、「人生における不安の病理」について議論していただきたいと思います。もちろん本テーマに限らず、多様な観点からのご発表をお待ちしております。本学会が不安の病理をみなおすきっかけとなることを願っております。

第15回日本不安症学会学術大会への、皆様の御参加と御発表をお願い申しあげます。本大会で、お会いできますことを心よりお待ち申しあげております。